2008年09月07日
ちょっとお固い話6 〜資金繰り〜
資金繰りとは、営業を続けていく為の資金のやりくりのことを言います。
では、資金のやりくりのなかで資金不足が発生であろう
具体的な例としては以下のケースがあります。
借入金により過大投資を行い、借入金の返済期間よりも資金の回収期間のほうが
長くなってしまう場合、
売掛金の回収サイトよりも買掛金の支払サイトが短い場合
売上よりも過剰な仕入をした場合、
取引先が倒産して売掛金が貸倒れになった場合、
業績が上がらない社員の給料が高い場合等々があります。
この中でもあまり意識されていないのが過剰在庫に伴う資金不足です。
売上が上がっていればある程度資金は回っていくものだと思われている
かもしれませんが、実際は売上が順調に伸びている会社ほど資金は不足
していきます。
忙しくしているのだからご褒美に何か買ってしまえ、とか言っていると
余計に順調だと思っていても突然に足をすくわれたかのように愕然とする
ことがあります。
売上が伸びているから売掛金(未回収)が益々増え、買掛金の支払いが
増えるから資金サイトのバランスが崩れているのです。
また、スケールメリットを期待して通常単価100円のところを50円にしたら
誰でも買った方が得と思いますが、必要以上の数量を買ってしまうことで
資金のロス、いわゆる過剰在庫からくる商品の陳腐化が発生してしまいます。
ここが注意のしどころなのです。
月次決算書で簡単に把握していただきたいのは、在庫・原価率・月商の3点です。
過大在庫か適正なのかはこの3点で判断できます。
常にどれだけの在庫を保有するのが御社にとって適当な在庫なのか、
何日分、何月分を持つ予定で仕入れしているかは業種業態や会社の規模によって
様々ではありますが、この何日分を持つかによって資金の過不足に多大な影響を
及ぼすことは言うまでもありません。
ここに 在庫300万円・原価率78%・月商500万円といった会社があったとします。
この会社の適正な在庫保有期間は15日間とするとどうでしょう。
在庫300万円÷原価率0.78=385万円の売上
売上高385万円÷500万円=0.77
稼動日数25日×0.77=19日間の在庫所有となります。
この場合4日間の在庫が過剰と判断します。
4日間くらいなら「まぁ いいか」ですが、この仕入は一回限りではないはずです。
1か月の2〜3回、もっと多いかもしれません。
この4日間がその回数分増えるとあっという間に30日間分の過剰在庫になって
しまうなんてよくあるケースです。
この在庫所有期間は短ければ短いほど資金繰りは楽になります。
あまり、在庫を締めすぎると機会損失が発生するのである程度の余裕在庫は持つべき
だとは思いますが、動向は注意していくべきであります。
会社の業績が悪くなると大抵、月次決算書を見なくなります。
誰もが悪い成績を見たくありません。
しかし、業績が悪化してきたなら尚更、現状直視・分析が必要になってきます。
現状から逃げれば逃げるほど知らぬ間に赤字が膨らんでいきます。
こういう状態になる前にやらなければならないことは沢山あります。
何から手をつけるかは経営者の選択になるのですが、
直接的に目に入ってくるもの以外、間接的に目に入ってくるものや目では見えない
部分を先に着手することが優先なのかもしれません。
100円ショップのダイソ―は商品を企画してから店頭に出るまで1年以上かけて
陳列商品の選別をしているそうです。
セブンイレブンは陳列している商品を1年間で7割程度、換えたり変化させていると
雑誌に書いてありました。
やはり大企業といえども泥臭い努力を惜しまず継続して努力いる会社は結果的に利益を出し続けています。
商品や部品や機械や車や建物や人件費等の投資に代わった福沢諭吉君(お金)が
どのくらいの日数を経過して会社の口座に戻ってくるのか。
この回収時間との関係が資金繰り改善の戦いです。




